ピッキングからより進化した玄関ドア不正開錠方法

ピッキングは2000年前後にまたたくまに広がり、玄関ドアの防犯に対する脅威として、大きな波紋を呼び起こした不正開錠方法です。錠前メーカー各社は旧モデルを廃番とし、ピッキング対策を行ったシリンダーを順次発売しました。しかし不正開錠手法はさらに進化し、いたちごっこの様相を呈しています。ここでは、より進化し巧妙化した玄関ドア不正開錠方法とその対策について、鍵の専門家集団である弊社がお伝えしていきます。

玄関ドア不正開錠方法のピッキングとは

ピッキングとは、主にピックとテンション呼ばれる工具を用い、鍵を破壊することなく開錠する技術をいいます。シリンダーの防犯性能にもよりますが、工具と技術を持つ者にとって、ピッキングはそれほど難しいことではありません。しかし現在は、ピッキング対策が施された玄関ドア鍵が増え、2000年以前から使用されている錠前を除けば、かなり時間がかかるようになっています。また2003年にはピッキング防止法が施行され、不正開錠が行える道具を持ち歩いているだけ逮捕されるようになりました。このためピッキング被害は著しく減少したのですが、逆に玄関ドアの不正開錠方法は進化を遂げ、新たな対策が必要とされているのが現状です。

ピッキング以降の不正解錠方法

ピッキング以降の玄関ドア不正解錠方法としてまず挙げられるのが、「サムターン回し」と呼ばれる手口です。サムターン回しとは、ドアのわずかな隙間から特殊工具などを差し込み、サムターン（鍵を開ける時に回す室内側のツマミ）を、直接操作して不正解錠する方法です。また、「カム送り」という手口も広まっています。カム送りとは、鍵穴のカバーとドアの隙間に特殊な工具を入れ、カムと呼ばれる部品を直接操作し不正解錠する方法です。これらは、ピッキングが社会問題化した後に登場した新手の手口で、ピッキング対策と別に個別の防犯対策が必要なものです。

玄関ドア不正開錠方法への対策

まず現在使用されている玄関ドア錠の性能をチェックすることが先決となりますが、サムターン回しへの対策としては、サムターンへのカバー取り付け、サムターンそのものを押し回しや鍵付きのものに交換するといった方法があります。カム送り対策としては、鍵穴のカバーとドアの隙間を塞ぐ対策グッズや、カム送り対策済みシリンダーへ交換することで対応します。

弊社では、様々な不正解錠方法へ幅広く対応できる方法として、玄関ドアに補助錠を取り付けることを強くお勧めしています。わざわざ補助錠を取り付けた「面倒そうな住宅」を窃盗犯は狙わないという理由と、サムターン回しやカム送り被害にあった場合も、補助錠が最終的な砦となるため、被害に合う確率が激減します。玄関ドア不正開錠への対策は、私たち鍵のプロフェッショナルにご相談ください。フリーダイヤルにていつでもお待ちしております。