ダイヤル式金庫錠の正しい開け方・回し方

「暗証番号は分かっているのになぜか開かない…」など、ダイヤル式金庫のカギが開かないトラブルは意外に多く、弊社でもしばしば出動依頼を頂いております。また実際に現場におうかがいすると「暗証番号は正しく解錠操作を誤られていた」というケースが多いものです。このページではダイヤル式金庫の仕組みと正しい開け方についてご案内しています。ダイヤル式金庫の施錠の仕組みを合わせて理解することで、確実に金庫カギが開けられるようになりますのでご一読ください。

ダイヤル式金庫の正しい開け方

一般的な国産ダイヤル式金庫の暗証番号は「右4回41・左3回6・右2回89・左1回37」といった形で、4つの数字になっています。これをダイヤル上部の矢印に順次合わせていきますが、この時ダイヤルの0（ゼロ）は関係ありません。また最初は右回し（時計回り）から始まり必ず4回転以上させる必要があります。これは右に4回転以上回すとダイヤル錠がリセットされるためです。

番号の揃え方ですが、まず4回転以上した時点で、「41」で止めます。そこから逆回転（左回り）で3回目の6で止めます。次にまた逆回り（右回り）で2回目の89で止め、また逆回り（左回りで）37で止めます。この状態で、ダブルロックになっているシリンダー錠が解錠されていれば、レバーが動きます。解錠操作時に注意するポイントとしては、慌てずに必ず各暗証番号上で止めることです。もし通り過ぎてしまった場合は、最初（右4回転以上で41）からやり直しです。各数字の直前まで来たら、落ち着いてゆっくりダイヤルを回すことをお勧めします。また止める数字のズレは、1目盛り程度（41なら40～42）であれば大抵大丈夫です。あまり神経質にならずにスッと止めてください。

ダイヤル式金庫の仕組みと回し方

上記のような、4つ暗証番号があるタイプのダイヤル式金庫の場合は、内部に4枚のディスクが入っています。それぞれ正しい暗証番号の部分に切り欠きがあり、4枚とも切欠きが揃うとレバーハンドルが通り抜けられるようになって解錠できるという仕組みです。

ダイヤルは一番手前のディスクに直結されており、それぞれのディスクには次のディスクを引っ掛ける爪がついています。右に1回転させると、手間から2番めのディスクが動き出し、更にもう1回転すると手前から3番目、3回転目で一番奥のディスクが動きだします。実際には一番奥のダイヤルから揃えていきますので、この場合「41」は一番奥のディスク暗証番号で切り欠きがある場所です。

最初に4回以上なら何回まわしても良い理由は、一番奥のディスクが動く状態であれば、何周しても正しい番号で止められるからです。次に奥から2番めのディスクを合わせるわけですが、同じ要領で3回転までなら一番奥のディスクの番号は揃ったまま、奥から2枚めのディスクを動かせます。カンの良い方は気づかれたと思いますが、ここがダイヤル錠の防犯性能のミソに当たる部分です。この時「6」を通り過ぎてしまうと元に戻せませんし、それ以上回すと一番奥のディスクも動いてしまうため、最初からやり直しになるということなのです。

この仕組を知ればご理解いただける通り、ダイヤル式金庫の暗証番号がわからなくなった場合は、まず素人の方が開けることはできません。もし鍵番号がわからなくなった場合は、なるべく早く解錠作業を出張鍵屋におまかせください。