ドアポスト付き玄関の不正開錠方法と防犯性アップについて

近年、ピッキング対策済みシリンダー鍵の普及により、鍵穴からピッキングして侵入される被害は減ってきています。しかし集合住宅によくみられる「ドアポスト付き玄関」は、しっかり鍵をかけていてもポスト部分から開錠可能なため、むしろ被害が増加しています。ご自宅玄関扉がドアポスト付きの場合は万全の対策が必要です。このページでは、ドアポスト付き玄関の不正開錠方法と防犯性アップについてと題し、犯行の手口や対策方法についてご紹介します。

ドアポスト付き玄関の空き巣手口

ピッキングに取って代わる形で近年増えている手口が「サムターン回し」です。一般的にハンドドリルなどでドア扉に穴を開け、そこから専用の器具を差し込んで直接サムターン（室内側のツマミ）を操作して開錠します。これの応用でドリルなどを使用せずに、ドアポストの開口部からサムターン回しを行うということです。インナーボックスが付いたタイプの場合は、ポストを破壊し腕を差し込むと行った荒っぽい手法が取られることもあります。

この手口の特徴は、防犯対策済みシリンダー錠であってもその防犯性能を迂回するため、いくら性能の高い鍵を設置しても意味が無いという部分です。防御方法としては、簡単に開けられないようにサムターンに対策を行い、ワンドアツーロックとなるように補助錠を取り付けます。不法侵入者は開錠に5分以上かかると諦めやすいと統計にも出ていますので、開けにくい鍵の状態を作り鍵を増やすのが防犯性を高めるポイントとなります。

玄関鍵の交換でドアポストからの不正開錠を防ぐ

サムターン回しを防止するサムターンカバーは、1,000円弱から購入可能なため多くの集合住宅に付けられています。サムターン自体を、犯行時に使用される器具が引っ掛かりにくい丸いものにしたり、防犯カバー付サムターンに交換するなどで、操作性そのままで防犯性がアップできます。しかし、中にはサムターンカバーごと取り外して不正開錠するケースもあるため、簡易的なものよりサムターン回し防止鍵への交換をおすすめします。

サムターンを押し込んでから回すタイプや、外出時にサムターンを取り外すタイプも、通常使用時は簡単に施錠・開錠できるので煩わしさがなくお薦めです。より厳重にするのであれば、外出モードと在室モードに切替えるタイプがあります。外出モード中はサムターンが空回りして内側からは鍵がないと開けられません。女性の一人暮らしなど不安が多い集合住宅での安全を考えると、少し面倒があっても防犯サムターンの取り付けを検討したほうが良いかと思います。

補助錠で玄関の不正開錠の危険性を下げる

不法侵入者は開錠に時間がかかる玄関は避けるため、鍵が複数付いている事を見せるだけでも侵入を防ぐ効果があります。賃貸の場合、鍵の交換は大家さんの許可がいりますが、穴あけ不要の補助鍵ならそのまま取り付けられるのでお勧めです。補助錠を取り付けた場合、出入りのたびにキーが2本必要になりますが、鍵を複数持たなくても良い暗証番号タイプや、同じシリンダーを複数設置して1本の鍵で施開錠出来るようにもできます。費用も5000円程度からと気軽に取り入れられますので是非検討してみてください。

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