鍵1本で2つの玄関錠を施錠できるお勧めシリンダー

ワンドアツーロックという言葉をご存知でしょうか？玄関ドアなど特に高い防犯性能を要求される場所に、元々の錠に追加する形で2つ目の錠前を取り付ける事をいいます。2つのシリンダー錠を1本の鍵で施錠・解錠する方法もありますので意外に手軽にできるものです。今回はワンドアツーロックにするメリットや、お勧めシリンダーをご紹介します。

ワンドアツーロックの防犯効果とは

1つのドアに同じ鍵で開く錠を2つつけても意味がないのではないか？と考える人もいるかもしれません。しかし空き巣はスペアキーを持っているわけではありませんから、単純にピッキングなどで解錠する手間が2倍になり、より侵入までに時間が掛かるようになります。ターゲットへの侵入に5分以上かかる場合、8割近くの空き巣がその家への侵入を諦めます。もし1つの鍵の解錠作業が3分間で済む場合は許容範囲ですが、同じ鍵でも2つになれば所要時間は6分となります。このように多くの空き巣が侵入を諦める5分間を目安に防犯性能を上げることで、たとえ同一のキーで開く錠前であっても防犯効果は高くなるのです。

1本の鍵で2つの錠を開けられる組み換えのメリット・デメリット

一番のメリットはその利便性です。異なる錠前を2つ付けた場合、施錠・開錠ごとにいちいち2つの鍵が必要になります。玄関ドアは特に利用頻度の高いドアですから、これはかなりストレスになります。しかし1本の鍵で両方施・解錠できれば、鍵を取り出す手間も施・開錠の時間も鍵一つのときとさほどかわりません。また合鍵の作製費用が安く済むことや、持ち歩く鍵の本数が減ることも大きなメリットです。逆に別々の鍵の場合は、どちらか一方を失くしても片方の錠の防犯効果は維持できますが、鍵を紛失するといっぺんに両方の錠が使用できなくなります。このようにメリット・デメリットが異なりますので、ツーロックにする場合はご自身の求める条件に合致した方法を選択してください。

鍵1本で2ロック可能なお勧めシリンダー

美和ロックのPR（PS）シリンダーは、ディンプルタイプで理論上の鍵パターンは1000億通りあります。ディンプルキーはこれまでの刻みキー（ギザギザ鍵）と比較すると格段にピッキングに強いものです。率直な話、PRシリンダーはプロの鍵屋でもピッキングで解錠するのは容易ではありません。この鍵が2つ付いたドアをピッキングで破るのは事実上不可能でしょう。上下同一キーで施解錠できるようにシリンダー組み換えを行った場合はセットで3万円前後となります。

GOAL社のグランブイシリンダー（GV）もディンプルタイプです。鍵パターンはなんと1000兆通り以上で、ドリルなどの物理的破錠へも耐性があります。上下同一シリンダーはセットで4万円程度です。また現在のシリンダーと同じモデルをもう一つ購入し組み換えを行うことで、1本の鍵でワンドアツーロックにすることも可能です。費用も安く済むためお薦めなのですが、既存の鍵によってはお引き受けできないこともありますので、具体的な費用などは弊社までお問い合わせください。