経理担当者が捕まらない…緊急時の手提げ金庫の開け方

手提げ金庫が開けられないというのは、弊社でもご相談頂くことの多い鍵トラブルです。緊急の場合はこじ開ける手もありますが、ちょっとした思い違いや、扱う手順の誤りで開かないケースもありますので、以下の開け方を試してみましょう。

ダイヤル式手提げ金庫の番号がわかっているのに開けられない

手提げ金庫の鍵には、ダイヤル式、シリンダー錠、テンキー式などがあります。汎用タイプで多いのは、ダイヤル式とシリンダーキーで2重にロックするものです。このタイプで、意外に多いのは「ダイヤル番号を合わせたのに開かない」「ダイヤルの回し方がわからない」というトラブルです。そういう場合は、以下の手順を試してみてください。

暗証番号が幾つかによりますが、一般的なダイヤル式手提げ金庫では番号は2つです。まず右に2回以上まわし、最初の番号に合わせます。次に左に1回まわして二番目の番号に合わせます。これでダイヤル錠は開きますので、シリンダー錠の鍵を差し込んで解錠します。指定番号が3つ以上の場合は、その数に合わせてまわす回数を増やします。その時暗証番号が3つの場合は、右に3回転させて最初の指定番号です。最初に番号以上の回数まわすのは、ダイヤルの内部構造をリセット、つまり解錠準備の状態にするためです。「番号を合わせても開かない」というケースでは、この手順を忘れていきなり番号を合わせているケースがあります。ダイヤルがリセットされていないため解錠できないパターンです。

ダイヤル式手提げ金庫の番号がわかない

ご家族が亡くなるなどで、手提げ金庫の番号がわからないというご相談はしばしばあります。またダイヤル式ロックを解錠状態にして、シリンダー錠だけで使っているうちに、ダイヤルの番号を忘れてしまったというケースもあります。ダイヤル式は、数枚の円盤をそれぞれ逆回転させ、円盤の一部に刻まれた溝が合ったときに、ロックが解除される仕組みになっています。鍵の専門業者はこの構造に基づき番号を探り出しますので急を要す場合は以下を試してみてください。

上蓋を開けるレバー等を手で「開」の状態にしたまま、前項の要領でダイヤルをまわしていきます。ゆっくりまわしていくと、レバーにかすかな抵抗を感じる場所があります。それが番号のポイントです。これを右左の順で繰り返して解錠します。なかなかうまくいくものではありませんが、急を要していてこの方法で手提げ金庫が開けば、思わぬ幸運といったところです。

ダイヤル式手提げ金庫のこじ開け方

上記を試みても開かない場合、もし解錠を急がないようなら、金庫についている製造番号と品番を調べ、購入店かメーカーに問い合わせる方法があります。シリンダー錠の鍵をなくした場合も同様です。とにかくすぐ開けたいとなれば、手提げ金庫は、1,000円台から買えるものがありますから、壊して買い替えるのもひとつの手段です。

その場合に使う道具は、大型のマイナスドライバーか、小型のバールがいいでしょう。金庫は、できるだけ動かないように固定します。フックが中央に1本だけのものはその脇に、フックが2本左右にあるものは中央に、ドライバーかバールを差し込み、こじ開けます。手をケガしないように、軍手か合成皮革の手袋を必ず着用してください。

金庫をご自身でこじ開けるのは、あくまでも緊急の際の非常手段です。あまり気持ちのよいものでもありませんし、弊社であれば最短20分でどこへでも駆けつけますのでお気軽にご相談ください。