自分でできる玄関ドアの修理・調整方法

玄関ドアがギィギィ鳴ったりきちんと閉まらないのは実に不快なものです。ここではそのような不具合を自分で修理・調整する方法をご紹介します。実際に不具合がなくとも、玄関ドアの開閉の仕組みや状態を知っておくことは、防災などの観点からも重要ですので是非ご一読ください。

ドア開閉時にきしみ音がするときの修理方法

玄関ドアの蝶番部分に何らかの問題がある可能性が考えられます。一般的な玄関ドアに使用されている旗蝶番を例に説明します。蝶番のチェックはドアを開いた状態で行います。まず、蝶番の心棒が曲がっていないかを見ます。定規などを当て、心棒の上下の中心線にずれや曲がりがないか確認してください。ずれや曲がりがあれば蝶番の交換が必要になります。

特に外観上の問題がなければ、考えられる原因のひとつは蝶番の油切れです。本来、ドアの蝶番の潤滑にはグリースが使われていますが、取り敢えずはスプレー式の潤滑剤でもかまいません。飛沫がまわりに飛び散らないように、布巾などを両側にあてて、軸の摺動部に少量の潤滑剤を吹き付けます。ドアの開閉を何度か繰り返して潤滑油をなじませて音が消えれば作業は完了です。これできしみ音が消えない場合は、ドアが傾いているせいかもしれません。ドアの傾きの修理については後述します。

ドアがしっかり閉まらないときの修理方法

ラッチボルトとストライクが、うまく噛み合っていない可能性があります。ラッチボルトとは、ドアノブを回すと滑り出したり引っ込んだりする三角形の金具のことで、ストライクはラッチを受けるドア枠側の金具をいいます。この場合は、ストライクの位置調整で解決します。修理方法は、ストライクの上下にあるネジをドライバーで少し緩め、左右に動かして調整します。一般的にストライクは、5mm程度までの幅で調整できるようになっています。ラッチボルトとストライクの噛み合わせを見ながらストライクを少しずつ動かし、ドアがスムーズに開閉する位置でストライク上下のネジを固定します。タイプによっては調整ネジがついており、ネジを右左に回すだけで位置の調整ができるストライクもあります。

ドアがこすれたり、ひっかかる感触があるとき

蝶番が緩むなどでドアが傾き、ドア枠に当たっている可能性があります。まずドアを開き、蝶番の固定ネジが緩んでいないか確認します。緩んでいたらドライバーで締め直します。もしネジが馬鹿になっている場合には、いったん蝶番を取り外してネジ穴の補修を行います。ネジ穴がどの程度大きくなっているかにもよりますが、木工用ボンドと爪楊枝などの木片で修復が可能です。ここでドアのこすれが解消しない場合は、調整ネジでドアの傾きを修正します。最近の玄関や室内ドアには、調整ネジを回してドアを上下左右に微量な幅で動かせるものが多く、たいていドライバー１本で調整可能です。

ただし、調整方法は蝶番のメーカー、タイプ、製造年代などにより異なります。蝶番のメーカーは特定しにくいのですが、ドアメーカーと品番が分かればメーカーあるいはドアを取り付けた工務店やハウスメーカーに問い合わせると、教えてもらえる場合があります。また、メーカーによってはネットで調整法を紹介しているところもありますので参考にしてください。ドアは頻繁に開閉するためどうしても傾きや歪みが出てきます。もし、このような作業が難しい方は、弊社フリーダイヤルまでお電話ください。鍵と住宅のプロがご自宅までお伺いしてドア修理を行わせていただきます。